餃子研究会南嘉堂の餃子博覧会
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隋園食単

袁枚著 青木正児 訳註 
1980年1月 岩波文庫

清時代の乾隆57年(1793)刊行の中華料理レシピの古典。 菜単が献立表(メニュー)なら、食単はレシピのことであるとの事。 さまざまな料理を素材別に分類しそのレシピを採録しているが、それを実際に袁枚のお雇い料理人に作らせて検証したものである。また、レシピの前に予備知識や警戒事項といった料理に取り組む基礎知識にまで言及している。お酒やお茶にも項を立てているのは立派。 餃子については「点心の部」の「肉餛飩」に「餛飩の作り方は餃子と同じ」とあるが、どう捜しても本文中に「餃子」は出ていない。
   
   

華国風味

青木正児著
1984年5月 岩波文庫

「隋園食単」の訳註者青木正児が中国の料理やお酒について書いたエッセイ集であるが、昭和前期の中国文学者らしい文体で、現在では論文を読んでいるような気分になってしまう。自序によると昭和22年(1947)が初刊。特に「粉食小史」「愛餅の説」「愛餅余話」「饅純の歴史」に小麦粉料理の変遷が詳しい。
中国ではやはり水餃子(饅純)が主流であるのかと認識させられた1冊。

   
   

中華料理の文化史

張 競 著 
1997年9月 ちくま新書

上海出身の日中比較文化史が専門の著者が、時代と共に変遷した中華料理の歴史をたどる。料理だけにとどまらず箸やテーブルといった食べるための道具にまで論考していくところがこの本の特徴。また「ラーメンの年輪」での西域との交流と、小麦粉の輸入の項は餃子の歴史を考える上で大変に参考になった。「餅」にも項をたて、「華国風味」の青木先生と項のとりかたの一致を見た点は、注目に値する。少々硬派だが、文も読みやすく中国料理文化を理解する上では大変ありがたかった。

   
   

ウー・ウェンの
北京小麦粉料理

ウー・ウェン 著 
2003年3月 高橋書店

ご存知ウー・ウェンさんの料理本の1冊だが、レシピと作りかた手順が親切に載っていて、このとおりに作れば間違えなく本場の味が楽しめる。 最初に生地づくりの方法がでてくるが、小麦粉を溶くのに水やぬるま湯の場合と熱湯の場合では投入方法が違うということや、粉の性質についての解説があり実際の作業に大変役に立った。 また同じ小麦粉原料でもこんなに料理のバリエーションがあったのかと、そのレシピの多さに驚かされた。 餃子に特化したものには別著に「家族をつなぐ餃子の時間」があるが、私はこちらの本をオススメする。
   
   

餃子のスゝメ

パラダイス山元 著 
2006年11月 マガジンハウス

パラダイス山元 著  2006年11月  マガジンハウス 自らも東京荻窪で会員制餃子クラブの「曼餃苑(まんぎょえん)」を主宰する著者が自分で作る餃子のレシピを公開する。またこだわりの道具や、冷凍餃子工場の見学記を載せるなど普段はみられない裏側が紹介されている。圧巻は冷凍餃子のコレクションで、サイズ比べや味比べは自宅で購入する際には役立つ情報だ。 第4章では「餃子遺産」として名店の紹介もある。餃子だけに絞った本の少ないなか、貴重な1冊。